ネットで物を売る前に決めておきたいこと|送料・発送・返品の基本

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ハンドメイド作品や自分で作った商品を、ネットで売ってみよう。

商品もできた。

値段も決めた。

販売ページも作った。

「よし、これで売れる!」

……と思ったところで、意外と忘れやすいことがあります。

送料はいくらにする?

いつ発送する?

返品したいと言われたらどうする?

商品を作ることばかり考えていると、こうしたことは後回しになりがちです。

でも買う側からすると、

「全部でいくらかかるの?」

「いつ届くの?」

「届いたものに問題があったらどうなるの?」

は、購入を決めるための大切な情報です。

この記事では、個人で初めて物をネット販売する方向けに、販売を始める前に決めておきたい送料・発送・返品の基本を紹介します。

※この記事は2026年9月時点の消費者庁「特定商取引法ガイド」などの公表情報をもとに、初めてネット販売する方向けに一般的な内容をまとめたものです。商品や販売方法によって必要な対応は異なる場合があります。

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商品価格を決めたら、送料も考えよう

たとえば、自分で作った雑貨を1,500円で販売するとします。

ここで、

「1,500円で売ろう」

だけで終わらせず、実際に購入者がいくら支払うことになるのか考えてみましょう。

送料込みで1,500円なのか。

商品1,500円+送料なのか。

地域によって送料が変わるのか。

通信販売では、商品の販売価格だけでなく、送料など購入者が負担する金額についても表示が必要です。

売る側にとっては、

「当然、送料は別だよ」

と思っていても、買う側には分かりません。

購入する前に、結局いくら必要なのか分かるようにする。

まずここから考えてみましょう。


「送料実費」だけで済ませない

「まだどこから発送するか分からないから、送料は実費で」

としたくなることもあります。

しかしネット販売では、購入者が負担する送料について、購入前に判断できるよう表示する必要があります。

そのため、

「送料:実費」

だけで終わらせるのではなく、

「全国一律○○円」

「北海道○○円、東北○○円……」

など、自分の販売方法に合わせて購入者が金額を確認できるようにしておきましょう。

商品以外にも購入者が負担する費用があるなら、それについても確認が必要です。


梱包してから送料を考えると分かりやすい

初めて物販をするなら、一度実際に商品を梱包してみるのがおすすめです。

商品そのものは小さくても、

箱に入れる。

緩衝材を入れる。

封筒に入れる。

となると、発送するときの大きさや重さが変わります。

そこで初めて、

「思ったより送料がかかるな」

と気づくこともあります。

送料を決める前に、

実際に購入されたときと同じ状態まで一度梱包してみる。

すると配送方法や送料を考えやすくなります。

梱包材そのものにも費用がかかるため、それを商品価格や送料などにどう織り込むかも販売前に考えておきましょう。


配送方法も決めておこう

次に、

どうやって購入者へ届けるのか

を決めます。

配送方法によって、

送料。

サイズや重量の制限。

追跡の有無。

補償の有無。

購入者への渡し方。

などが変わります。

高価な商品と、小さな紙製品では、適した配送方法も違うでしょう。

単純に、

「一番安い方法にする」

だけでなく、商品の価格や壊れやすさなども考えながら選びます。

なお、配送サービスの料金や利用条件は変更されることがあります。実際に販売するときは、利用する配送事業者の最新情報を確認してください。


「いつ発送するか」も販売条件の一つ

個人販売では、

「注文が来たら、そのとき発送すればいい」

と考えてしまうかもしれません。

でも購入者からすると、

いつ届くのか分からない商品

は少し買いにくいものです。

通信販売では、商品の引渡時期も表示事項です。

たとえば、

「支払い確認後、3営業日以内に発送します」

「注文から5日以内に発送します」

など、自分が実際に守れる条件を考えておきましょう。

毎日発送できないなら、無理に「翌日発送」とする必要はありません。

会社員として働きながら販売する人。

家事や育児をしながら販売する人。

休日にまとめて発送する人。

それぞれ事情があります。

早さを競うより、約束した条件を守れることのほうが大切です。


受注生産なら、さらに時間がかかる

注文を受けてから制作する商品なら、発送までに時間がかかります。

その場合も、

「注文後に制作します」

だけではなく、

どのくらいで発送できるのか

購入者が分かるようにしておきましょう。

注文が増えれば制作期間が延びる商品なら、その可能性についてどう案内するのかも考えておくと安心です。

「買ってから知った」

をできるだけ減らすことが、販売者と購入者の両方にとって大切です。


通販なら何でもクーリング・オフできるわけではない

返品について、最初に知っておきたいことがあります。

通信販売には、訪問販売などで設けられている一般的なクーリング・オフ制度はありません。

一方で、通信販売には返品について別のルールがあります。

そのため、

「通販だから購入者は必ず返品できる」

でも、

「通販だから販売者は返品を全部断れる」

でもありません。

販売を始める前に、自分の返品条件を整理し、必要な表示をしておくことが重要です。


返品条件を何も書かなかったらどうなる?

ここは特に注意したいところです。

通信販売では、返品について特約を表示していない場合、原則として、購入者は商品を受け取った日から数えて8日以内であれば契約の申込みの撤回や解除ができ、商品の返送費用は購入者が負担するというルールがあります。

一方、販売者が返品についてあらかじめ適切な特約を表示している場合は、その特約に従うことになります。

つまり、

「返品について何も決めていない」ことも、一つの状態ではあるものの、販売者が自由にその場で判断できるという意味ではありません。

販売前に条件を決めておくことが大切です。


「返品については相談してください」だけでは足りない

ありがちな書き方が、

返品については、その都度ご相談ください。

です。

一見、親切に見えます。

でもこれでは、

返品できるのか、できないのか。

何日以内ならいいのか。

返送料は誰が負担するのか。

が購入前には分かりません。

消費者庁も、返品特約がある場合には、返品の可否、期間などの条件、返品にかかる送料負担の有無などを明示する必要があると説明しています。

「何かあったら考えよう」ではなく、

何があったら、どうするのか。

を先に決めておきましょう。


「購入者都合」と「商品に問題がある場合」は分けて考える

返品を考えるときに、特に混同しやすいところです。

たとえば、

「思っていた色と違った」

「やっぱり必要なくなった」

など、契約内容どおりの商品が届いている状態で購入者が返品を希望する場合。

一方、

「注文したものと違う商品が届いた」

「届いた商品が壊れていた」

「説明されていた品質と違う」

など、商品が契約内容に適合していない場合

この二つは分けて考える必要があります。

消費者庁の返品特約に関する説明も、契約内容に適合している商品の返品と、商品が種類や品質について契約内容に適合していない場合の販売者の責任を区別しています。

そのため、

「返品は一切受け付けません」

という一文だけを何となく置くのではなく、

購入者都合の場合はどうするのか。

商品に問題があった場合はどう対応するのか。

を分けて整理しておくと分かりやすくなります。


ハンドメイドなら商品説明も大切

手作りの商品では、一つ一つに多少の違いが生まれることがあります。

色。

形。

模様。

素材の表情。

こうした違いが商品の特徴になることもあるでしょう。

だからこそ、

どの程度の違いがあり得る商品なのかを、販売前にできるだけ分かりやすく伝えておくこと

も大切です。

写真だけでは伝わりにくい特徴があるなら、文章でも説明します。

サイズについても、

「小さめです」

より、

「約○cm×○cm」

としたほうが購入者には伝わりやすいでしょう。

返品条件だけを厳密にするのではなく、

そもそも購入前の認識違いを減らす。

これもトラブルを減らす大切な方法です。


発送中のトラブルについても考えておこう

物を発送する以上、

荷物が届かない。

配送中に破損する。

購入者が不在で戻ってくる。

住所が間違っている。

といったことが起こる可能性もあります。

こうした場合の扱いは、利用する配送サービスの補償内容や、実際の状況によって異なります。

そのため、

「何が起きても販売者は一切責任を負いません」

と一文書けばすべて解決する、と考えるのではなく、まず利用する配送サービスの条件を確認しておきましょう。

追跡や補償が必要な商品なのか。

再発送が必要になった場合はどうするのか。

発送したことをどう確認するのか。

販売を始める前に考えておけば、実際に問題が起きたときにも対応しやすくなります。


最後の「注文する」の前にも確認できるようにする

送料や返品条件は、

どこかに一度書けば終わり

ではありません。

インターネット通販では、購入を確定する直前の最終確認画面で、販売価格・支払時期や方法・引渡時期・返品や解除に関する事項など、法律で定められた契約事項を簡単に確認できるよう表示する必要があります。

特に返品条件については、インターネット通販の場合、広告だけでなく最終確認画面でも明記することが求められています。

販売ページを作るときには、

商品を見つけたところから、注文を確定するところまで

一度購入者のつもりで進んでみましょう。

「この金額はどこで分かる?」

「送料は?」

「いつ発送?」

「返品については?」

と見ていくと、足りない情報に気づきやすくなります。


最初に「物販メモ」を一枚作ってみよう

ここまで読むと、

「決めること多いな……」

と思うかもしれません。

でも、最初から難しい規約を書く必要はありません。

まずはメモを一枚作ってみましょう。

商品価格:1,500円
送料:全国一律○○円
配送方法:○○
発送時期:支払い確認後3営業日以内
購入者都合の返品:○○
商品に問題があった場合:○○
返品の連絡期限:○○
返送費用:○○の場合は販売者負担/○○の場合は購入者負担
問い合わせ方法:○○

これだけでも、

「あ、返品期限を決めてなかった」

「送料をまだ計算してない」

「配送方法を決めないと発送日数も決められない」

と気づけます。

法律の文章を書く前に、自分の店のルールを普通の言葉で決める。

そこから始めれば大丈夫です。


MORI MORI CARTで物を販売するときも、先に決めておこう

MORI MORI CARTでは、ネットショップを丸ごと作らなくても、商品ごとの販売ページを作って物販を始めることができます。

でも、

販売ページを簡単に作れることと、販売条件を決めなくていいことは別です。

送料。

発送時期。

返品条件。

商品説明。

こうした部分は、実際に商品を販売する人だからこそ決められることがあります。

MORI MORI CARTで商品を登録するときにも、

「この商品を誰かが今日買ったら、自分はどうやって届ける?」

と一度考えてみてください。

そこまで決まれば、商品を売る準備はかなり具体的になっています。


商品を作るところから、届けるところまでが物販

初めて商品を売ろうとすると、

「何を作るか」

と、

「いくらで売るか」

に意識が向きがちです。

でも物販は、購入ボタンが押されたところで終わりではありません。

梱包する。

発送する。

購入者へ届ける。

もし問題が起きたら対応する。

そこまで含めて、一つの販売です。

だから最初の商品を登録する前に、

送料はいくら?
どうやって送る?
いつ発送する?
返品はどうする?
商品に問題があったらどうする?

この五つだけでも、一度書き出してみましょう。

全部を完璧にする必要はありません。

でも、

「売れてから考えよう」だったものを、「売れる前に一度考えておく」に変える。

それだけで、初めてのネット販売はずいぶん進めやすくなります。


参考:公的機関の情報

消費者庁「通信販売|特定商取引法ガイド」
消費者庁「通信販売広告Q&A」
消費者庁「通信販売広告について」
消費者庁「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」

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